ほぼ満席のA320機内で、スーツ姿の男性がマイクを置くと、機内は拍手につつまれた…。8月6日、累積搭乗者数1000万人に達したジェットスター・ジャパン(GK)が、成田-関空線で“祝賀イベント”を実施。同社代表・片岡優氏がサプライズ搭乗し、空の旅を盛り上げた。
6日10時過ぎ、待ち構えていた報道陣に囲まれた片岡代表は、「いまある20機で黒字化を目指す。A320が飛べるエリアで国際線なども含めて路線を拡大させたい」と伝え、搭乗ゲートで乗客ひとりひとりに記念品を手渡し、成田12時発・関空行きGK205便に搭乗した。
シートベルト着用サインが消え、キャビンクルーの案内に導かれてスーツ姿の片岡代表が機内最前列に立ち、「就航以来、徹底した合理化をすすめてきた。今後も安全運航を第一に、さらなる運航品質と、利便性の向上を努め、皆様に愛されるLCCを目指す」と伝えると、乗客から拍手がわいた。
飛行機が大好きという20代の男性は、拍手のあと「レガシィとかLCCとか関係なく、空の旅が大好き。キャリアの代表や幹部と利用者との距離感が近いのは、ジェットスターらしいところかも」と語っていた。
14時前に関空に着き、A320から降りた片岡代表は、休む間もなく関空16時35分発・成田行きGK206便の出発イベントに参加。成田と同じくメディアの質問に答え、乗客ひとりひとりに記念品を手渡した。
ほぼ満席のGK206便は、関空A滑走路を南へ向けて離陸し、大阪湾を右手に見ながら大きく右旋回。夕日に染まる九十九里の上空から下降し、利根川を左手に見ながら左旋回、成田B滑走路に滑り込んだ。
この日、片岡代表をはじめ、報道陣や関係者は、関空滞在2時間で成田行き便に搭乗。LCC機材と同じく、わずかなターンアラウンドタイム(折り返し時間)で成田へと引き返した。慌しく走り回る片岡代表に「このいま、ジェットスター・ジャパンの便でどこへでも行っていいって言われたら、どこへ?」と聞くと「熊本でくまモンと大自然をめぐるか、香港線でうまいものをいろいろ食べに行くか」と笑った。