三菱『アウトランダーPHEV』がタイで開催されるアジアクロスカントリーラリーに参戦して3年目となった。
今年使うマシンは10月にワークスチームとして参戦が予定されているポルトガルの「バハ・ポルタレグレ500」と同じ仕様。このマシンでの挑戦に向けて「ツーアンドフォー モータースポーツ」が現地に入り、着々と準備を進めている。
8月6日は船から降ろされたマシンを通常整備するともに、若干のセッティング変更を行った。もちろん、日本でのシェイクダウンテストは行っているが、現地でのマッチングとともにシェイクダウンジのフィーリングを元にドライバーの青木孝次選手の意見を取り入れてのセッティングだ。
青木選手によれば「日本でのシェイクダウンで確認したところ。昨年のマシンよりも足まわりがよく動くようになり、フィーリングは上々です。明日はタイヤサイズを変更してテストを行います。ブレーキフィールを向上するのが目的です」とのこと。
今年のマシンはボディを拡幅して、トレッドを広げたので見た目がかなり迫力を増しているが、変わったのはそれだけでなく、各所がノーマルから大きな変更を受けている。たとえば、昨年までは生産車の燃料タンクをそのまま使っていたが、今回は競技用の安全タンクを搭載。それに伴って、フロントシート後ろ側にはレギュレーションに合わせるためバルクヘッドが設けられた。また、ボディパネルが変更されたこともあり、充電ソケットは車内に移動されている。
サスペンションはテインのスペシャルメイドとなった。昨年仕様では伸び側のストロークが少なく、ジャンプしたときなどに着地時に苦しい場面もあったが、新しい仕様ではその心配もないという。またサスアームが伸ばされたこともあり、リヤのロアアームにはカバーが取り付けられた。車内に吸湿剤が置いてあるのは、輸送中に発生する湿気を吸収するため、これを怠るとシートにカビが発生したりするという。
明日8月7日、現地でのシェイクダウンテストを行い、マシンを最終セッティングする予定。ラリーは8月8日に車検・セレモニアルスタートを行い、タイ国内を走行。8月14日にゴールを迎える。