BMW『2シリーズ グランツアラー』は、最新世代のモジュール戦略エンジンを搭載している。
『2シリーズ アクティブツアラー』と2シリーズ グランツアラーに搭載されているB47型ディーゼルエンジンは、モジュール戦略のエンジンで、ガソリンエンジンとの共通部品が多くある。「おおよそ30~40%の部品を共通(全く同じ)・共有(基本部分が同じ)化している」と話すのは、ビー・エム・ダブリュー広報部製品広報の星川聡さん。
モジュール構成にすることで、一般的に考えられることは部品の共通・共有化による開発コストの低減だ。しかし、もう一つ隠されたメリットがある。通常車格が上のクルマはエンジンの補器類なども、コストのかかった良いものを付ける傾向にある。対して価格を抑えた車両では、コストを抑えた補器類などを使うのが一般的だ。同社BMWアカデミーの小川太一さんは、「モジュール構成のエンジンにしたことで、各種さまざまなものが共通化出来た。その共通部品のコスト基準点はどこにあるかというと、(モジュール化の)一番上の良いエンジンにある」と述べる。
つまり、最上級グレードのエンジンに装着する部品が、そのまま価格を抑えたグレードにも装着されるのだ。一例として、「従来のオイルポンプは、機械式の駆動で吐出量コントロールなしで回されていたものを、このモジュール化構成の戦略によって、どのグループでもきめ細かく、電子制御する。つまり、特別新しい技術はなくとも、全く別の味付けのエンジンに仕上げることが可能だ」とコメントした。