前作の『EC-03』では、電動ならではの未来感覚あふれるスタイルが採用されていたが、今回発表された『E-Vino(イービーノ)』では、既存の『ビーノ』がベース。プロジェクトリーダーを務めるSPV事業部の藤田博一氏によると、「あえて専用の車体を開発しなかった」という。
すでに多くのユーザーに親しまれていて、使いやすさに定評のあるビーノの車体をそのまま使うことで、「気軽に乗っていただく」ことを狙っている。
デザインやカラーについても「電動車の場合、クリーン、爽やかというイメージでデザインをしがちでしたが、あえてそれをやめ、オシャレなビーノが電動になりましたといったところからデザインアプローチをしています」と藤田氏はいう。
エンジン車と同じロゴを使用しつつ『eマーク』をあしらうことでEVであることを示し、ビーノファミリーの中の電動車であることを強調している。
カラーは定番の白×黒に加え、街に映えるオレンジを採用。2色を設定した。
そして藤田氏は「電動車ならではのメリットを活かし、縦長の収納スペースを確保した」と、シート下にも自信をのぞかせる。
エンジン車の場合、収納スペースの底にパワーユニットが配置されるが、EVであるイービーノではそれがない。ここにリチウムイオンバッテリーを収めるが、操縦安定性のことを考慮し、前方に立てておく形でコンパクトにセット。後方のスペースをすべて収納に割り当てた。
その結果、長い収納スペースを実現し、「長いフランスパンも入ります」とアピールポイントに。
また、そのスペースを活かして、オプションの予備バッテリーを積むこともでき、航続距離がもっと欲しいというユーザーの要望に応えている。
イービーノ(23万6520円)は8月20日に発売。ガソリン車の『ビーノ デラックス』(20万4120円)、『ビーノ モルフェ』(20万5200円)に続く、第3の選択肢となる。