「若い女性をメインターゲットにした(スズキ)」とする新型『ラパン』。パワートレーン系やレーダーブレーキサポートでは目新しいものはなかったが、カーナビゲーションはハーマン インターナショナルのシステムに変更。地図データにはゼンリン製を採用したことがわかった。スズキは、2013年3月に初登場した『スペーシア』にスズキ・オリジナルのメーカーオプションナビとして、キャンバスマップル製ナビソフトを組み合わせたクラリオンのシステムを採用した。以来、『ワゴンR』や『ハスラー』にも採用を拡大したが、CD/DVDドライブは持たないや地デジがワンセグだったことが災いしたのか、ユーザーからの評価はあまり高くなかった。新型ラパンでは、それをハーマン インターナショナル製に変更すると同時に、CD/DVDドライブを搭載。地デジをフルセグ対応とした。USB接続やBluetooth接続によるスマートフォンの音楽再生も可能とし、より幅広いソースを楽しめるようになっている。画面サイズは従来の6.2型から7型へとサイズアップ。タッチパネルは静電容量式を採用して、スマホライクなフリック操作やピンチイン/アウトにも対応した。ゼンリン製地図データを使ったナビゲーションは、交差点などを立体的に表示し、市街地図等の詳細な地図表示にも対応するなど、より充実したルートガイドを実現している。従来に引き続き観光情報も収録し、このデータには2万件を収録した「るるぶDATA」を組み合わせた。ただ、「ジャイロセンサーは2Dタイプ(四輪電装部 木村澄人氏)」で、道路の高低差を認識しない可能性がある。セーフティ機能も充実させた。車両の前後左右4か所にカメラを設置し、クルマを真上から見たような俯瞰の映像などをモニター上に映し出す「全方位モニター」を採用。ナビゲーション右上のスイッチを押すことで表示エリアを切り換えることも可能で、縦列駐車や狭い道でのすれ違いなどで力を発揮しそうだ。もちろん、Bluetoothによるハンズフリー通話に対応し、電話が着信時にはステアリングスイッチで応答が可能。音声のボリュームを調整できるのも便利だ。そして、魅力的なのがシステムの価格だ。バックカメラを含めた全方位カメラ、ステアリングスイッチを組み合わせて11万円(税抜)。市販ナビゲーションとバックカメラを組み合わせても工賃を含めればこの価格を超える可能性だってあり得る。この価格でこれだけの機能が備わるのは十分に魅力的。注意すべきはこのシステム、あくまで「メーカーオプション」なので、新車注文後のオーダーには応じられないこと。新型ラパンや新型スペーシアでナビゲーションを選ぶなら選択肢にぜひ入れておきたいシステムと言える。
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