東京急行電鉄(東急)連結子会社の東急テクノシステムは4月10日、ヘッドマウントディスプレイを活用した運転訓練用シミュレーターを開発したと発表した。5月に一般向けの体験イベントを行う。
テクノシステムによると、「現実の走行環境に極めて近い研修の実現」を目的に開発。ヘッドマウントディスプレイを装着すると、現実の走行環境が360度のコンピューターグラフィックス(CG)で再現される。これにより「本番さながらの臨場感と緊張感が味わえる」という。開発に当たっては東急が東横線の映像を提供した。
設置に必要なスペースは幅1m・奥行2m・高さ2mで、車体のモックアップを用いた従来の大型シミュレーターの半分以下。価格も大型シミュレーターの5000万~2億円に対し4000万~1億4000万円で、導入コストを約30%削減できる。
一般向けの体験イベントは5月2~4日の3日間、横浜市青葉区のたまプラーザテラス(田園都市線たまプラーザ駅直結)で開催される鉄道イベント「たまプラーザ トレインパーク」の一環として、各日10~12時に行われる。体験区間は東横線の多摩川~横浜間。体験できるのは18歳以上限定で、時間帯ごとに整理券を配布する。1回の体験時間は最長5分になる。