【SUPER GT 第1戦】フル参戦ルーキー平川亮、GT500 開幕ポール奪取の快挙

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GT500のポールは#37 RC F。右から平川、舘監督、カルダレッリ。
  • GT500のポールは#37 RC F。右から平川、舘監督、カルダレッリ。
  • GT500ポールの#37 RC F。
  • 左からGT300ポールの千代、クート、GT500ポールのカルダレッリ、平川。
  • GT500予選2位、#6 RC F。
  • GT500予選3位、#38 RC F。
  • GT500予選4位、#1 GT-R。
  • GT500予選6位、#15 NSX。
  • 朝のフリー走行、#12 GT-Rが火災を発生させてホームストレートでストップした。

4日、SUPER GTが今季の開幕を迎え、岡山国際サーキットで実施された公式予選のQ2では、今季が初のフル参戦となる平川亮(レクサスRC F)がGT500クラスのポールポジションを奪取する活躍を見せている。GT300のポールはGAINERチームの日産GT-R。

前日から天候不順な岡山国際サーキットだったが、この日は曇りの状況が維持され、前日の雨が残る路面も午後の予選開始時にはドライへと転じていた。Q1~Q2の2段階ノックアウト方式の予選、15台が参戦するGT500クラスではブリヂストン(BS)タイヤ装着のレクサスRC F勢がQ1から強さを見せ、5台すべてがQ2に進み、最終的にトップ3を独占する流れとなる。そのなかで誰よりも魅せたのが、#37 KeePer TOM’S RC Fの平川亮だった。

21歳になったばかりの若手ながら、すでにスーパーフォーミュラ(SF)では今季が3年目という、日本レース界期待の星である平川。GT500へのフル参戦は今季が初めて(昨年スポットで2戦出場)だが、相棒のアンドレア・カルダレッリがQ1突破を決めたあとを受けてのQ2、1分19秒008の新コースレコードとなるタイムでポール獲得を決めてみせた。

ベストタイムの周、平川はセクター1、2と全体ベストを刻んで来たものの、最後のセクター3では「(アタック前の)タイヤの温めが早かったことの影響もあってか、少しミスしてしまいました」ということで、そこもうまくいっていれば「もっとブッチギリでポールだったと思います。それくらいクルマは速いです」(2位とは0.098秒差)。アタックが「完璧ではなかったので、トップだと知ってからも『他のマシンに抜かれるかも』と思っていました。でも、うまくポールが獲れてよかったです」。こういったコメントにも大器ぶりが窺える平川である。

カルダレッリと平川は「朝のフリー走行からマシンの仕上がりが良く、予選に向けては自信があった」旨を共通して語っており、明日のレースでの優勝に向けては「ミスをしないことが重要」とも、やはり異口同音に話している。25歳と21歳、イタリアと日本の若手コンビがこのまま開幕勝利を飾れるか、楽しみなところとなってきた。なお、カルダレッリは昨年の開幕戦岡山において伊藤大輔とのコンビで優勝している。彼と#37 RC Fには連覇もかかる。

GT500の予選2位は#6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也&国本雄資)。3位には#38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路&石浦宏明)が続き、RC F&BSの1-2-3独占となった。4位は日産勢最上位の#1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生&R.クインタレッリ/タイヤはミシュラン=MI)。

予選5位は、こちらも開幕戦連覇がかかる伊藤大輔が乗る#36 PETRONAS TOM’S RC F(僚友はJ.ロシター/BS)。6位にホンダ勢最上位の#15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史&O.ターベイ/BS)が入り、7位はF1優勝経験者H.コバライネンが乗り組む#39 DENSO KOBELCO SARD RC F(僚友は平手晃平/BS)。8位には朝の走行で車両火災に見舞われながらも予選に参加でき、Q1を突破した#12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信&J-P.デ.オリベイラ/BS)がつけたが、走路外走行による当該タイム取消で5位を失っての8位ドロップだった。

28台出走のGT300クラスでは、ダンロップ(DL)タイヤを履くGAINERチームが予選1-2を占めた。ポールは#10 GAINER TANAX GT-R(A.クート&千代勝正)で、こちらもクラス新レコードとなる1分26秒532をQ2で千代がマークした。千代は「15年仕様の日産GT-Rはかなりスピードアップしている。開幕前のテストからいい手応えがありました」との旨を語っている。2位は僚機のメルセデス、#11 GAINER TANAX SLS(平中克幸&B.ビルドハイム)。

GT300の予選3位は#55 ARTA CR-Z GT(高木真一&小林崇志/BS)。そして4位には今季から本格導入のマザーシャシーを使用してつくられたマシンである#25 VivaC 86 MC(土屋武士&松井孝允/ヨコハマ=YH)がつけた。5位には#31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀&中山雄一/BS)が続き、ハイブリッド勢が#25 ハチロクを挟む格好となっている。

両クラスとも激戦が期待される決勝300kmレース(82周)は、明日(5日)午後2時30分の開戦予定だ。

《遠藤俊幸》

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