ホンダの鈴木哲夫執行役員は3月27日、第42回東京モーターサイクルショーで会見し、昨年11月のミラノショーで世界初公開した『RC231V-S』および『True Adventure』について「ホンダがFUNモデルに込める新しい価値観を感じていただける」と強調した。
鈴木執行役員はRC231V-Sについて「ホンダ・レーシングのワークスマシン『RC231V』の基本レイアウトをそのまま踏襲した究極の公道仕様車として開発したプロトタイプ。世界中に存在するすべてのトップレンジのファンモデルの価値観とは相対的に異なるモデル。今まで量産メーカーでは考えられなかったワークスマシン同等となる真摯なモノづくりを深く追求した高いクオリティの製品をお客様に提供したいとの一心で開発を進めている」と説明。
さらに「RC231V-SはHRCのワークスマシンRC231Vと車両サイズを全く同じにしながら、250ccのロードスポーツモデルと同等の車両重量とするパッケージングによって、公道における究極の操る楽しさを可能にしている。今後はこの技術やアイディアをより多くの量産モデルへ拡大、普及させていくことがホンダの使命と考えている」ことも明かした。
一方のTrue Adventureに関しては「世界中のオフロードを制覇するというコンセプトから生まれたホンダが新たに提案するアドベンチャーカテゴリーのトップモデル。開発にあたっては過酷なオフロードの状況下でも卓越した走破性を発揮することを開発の最上位とし、これまでのオフロードモデルで養ったテクノロジーや、ダカールラリーにチーム・エイチアールシーのワークスマシンとして参戦している『CRF450 RALLY』のレーシングテクノロジーを惜しみなく投入したプロトタイプ。一切の妥協を許さない本物を追求しているモデル」と語った。
その上で「この2機種をロードモデルとアドベンチャーモデルのトップモデルとして位置付ける。この2つのモデルは鋭意開発中のため、詳細は申し上げられないが、ホンダがFUNモデルに込める新しい価値観を感じて頂けるモデルになると考えている」と述べた。