JR西日本、可部線延伸区間の駅舎設計が完了…2017年春開業目指す

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このほど駅舎の設計が完了した終着駅(新河戸)と中間駅(新可部)のイメージ。終着駅の屋根は川をイメージした曲線を用いる。
  • このほど駅舎の設計が完了した終着駅(新河戸)と中間駅(新可部)のイメージ。終着駅の屋根は川をイメージした曲線を用いる。
  • 可部線延伸区間の路線図。可部~三段峡間の廃線区間を一部復活させる形になる。

JR西日本はこのほど、可部線の電化延伸区間に新設する新可部・新河戸の2駅(いずれも仮称)について、駅舎の設計をほぼ完了したと発表した。2017年春の開業を目指す。

可部線は横川(広島市西区)~可部(安佐北区)間14.0kmを結ぶ、電化単線の鉄道路線。列車は山陽本線に乗り入れて広島(南区)~可部間17.0kmで運転されている。かつては可部駅から三段峡駅(現在の広島県安芸太田町)までの46.2kmを結ぶ非電化単線の線路も延びていたが、利用者が少なく2003年12月1日に廃止された。

しかし、可部駅の少し先までは広島市の郊外住宅地として発達していたことから、廃止区間のうち約1.6kmを電化した上で復活させ、可部線の延伸部として整備する計画が浮上。JR西日本は2014年2月、国土交通大臣から延伸部の鉄道事業の許可を受けた。許可時点では2016年春の開業を予定していたが、終点の新河戸駅周辺の用地買収が遅れているため、現在は開業予定時期を2017年春に変更している。

発表によると、新たに設ける駅舎は川をイメージ。新河戸駅では「屋根の伸びやかな曲線」により表現する。また、自然光や風を採り入れることで環境に配慮した施設にする。既設の可部駅も構内を横断する自由通路を設けるなどの改良を行う。

このほか、沿線を流れる太田川と可部地区特産の鋳物をイメージした駅名板などを、延伸区間共通のアイテムとして設置する。

《草町義和》

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