東京R&Dコンポジット工業は14日に開幕した「オートモーティブワールド2015」で、柴田電機工業と共同開発中の風力発電用CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製風車を初公開している。
東京R&Dコンポジット工業営業企画部の高石新グループ長は「我々のCFRPはまさにレース車両用のカウリングを始めとする自動車向けがメインだが、新しい産業、業界への進出のひとつとして風力発電のブレードを柴田電機と一緒に開発を進めており、その試作第1号機になる」と語る。
さらに「もともと柴田電機でこれとは別の形式の抗力型の垂直軸風車を試作していた。しかし抗力型の場合はヨットの帆の原理で回るので風が多少あれば回り始めるので起動性は非常に良いが、回転が上がりにくい。それに対して揚力型は回り始めが回りにくいものの、回り出すと高回転で回るのでトータルで発電効率の良い。そこで軽くフリクションが少ないということでカーボンに興味を持たれて我々に話がきた」と開発の経緯を明かした。
ただ「実際の起動性の確認の試験やマーケティングはこれから」で、実用化までにはまだ時間がかかるとしている。
東京R&Dコンポジット工業のブースにはこのほか、レース用二輪車カウリングやチタン合金とCFRPを一体成型・加工したロードバイク用のリアディレーラープーリーの試作品なども展示している。