ホンダは12月19日、埼玉県和光市にある本田技術研究所の「航空機エンジンR&Dセンター」を報道関係者に初公開した。
ここで研究したエンジンは先月から米国の子会社で量産・出荷が始まっており、センターは30年近くにわたるホンダの航空機事業を離陸させた主力拠点。同日は「試験ベンチ」でのエンジンの耐久試験運転のほか、自動車の生産技術を航空機向けに応用した機械加工や鋳造などの技術も公開した。
ホンダの航空機エンジン「HF120」は、米GE(ゼネラルエレクトリック)と合弁で事業化したもので、高い燃費性能や長寿命などが特徴。機体を自社開発した「ホンダジェット」に搭載するだけでなく、同機向けと同数程度の外部販売も狙っていく。
ホンダジェットは15年の第1四半期に米連邦航空局の型式認定を取得し、顧客へのデリバリーを始める計画。航空機エンジンR&Dセンターの藁谷篤邦センター長は、エンジンの出荷開始により「今後は量産準備とメインテナンスなどサービスの準備にも力点を置いていく」と話した。