気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年12月12日付
●車3社26万台リコールホンダ、日産、三菱、タカタ製エアバッグ(読売・1面)
●自主回収調査、ダイハツ開始(読売・11面)
●原油急落、家計に恩恵、ガソリン、灯油値下り(朝日・3面)
●危険運転判断示さず、田園調布2児死亡(東京・31面)
●独車部品大手を買収、日本電産、エコカー向け強化、400億円(日経・1面)
●エアバッグ部品緊急増産、ダイセルなど、ホンダ要請受け(日経・1面)
●ガリバー、車検店舗、3年で100店、顧客と接点広げる(日経・13面)
●女性客に女性運転手、日の丸交通、タクシー予約時に指定(日経・13面)
●タカタの衝撃、追いこまれたホンダ、車各社、原因究明で協力(日経・15面)
●F1マクラーレン・ホンダ、来季アロンソを起用、ルノー時代総合2連覇(日経・41面)
ひとくちコメント
師走に入り牛丼など値上げラッシュが続く中、逆に値下がりしているものがガソリンと灯油である。10日のニューヨーク商業取引所では、原油価格の指標となる「米国産WTI原油」の先物価格が、1バレル=60.94ドルと、約5年5カ月ぶりの安値をつけたという。今朝の時点では59ドル台で推移している。
きょうの朝日が「原油急落、家計に恩恵」との見出しで、「円安などによる物価高で苦しい家計に、恩恵が広がりつつある」と伝えている。
都内のガソリンスタンドでは、点滅する表示価格が日を追うごとに目まぐるしく変り、レギュラーガソリン価格が1リットル140円台に突入した店もあるとレポートしている。もっとも、自宅付近のセルフのスタンドでは138円の表示も出現。2週間前の11月末が143円だったので、5円も値下がりしたことになる。
ガソリンが値下がりしているのは米国のシェールオイルの生産拡大で、世界的に原油価格が下落しているためだが、その背景には、中国などの景気回復が遅れ、エネルギーの需要が減る可能性があるとの見方もあるからだ。
また、今後の見通しについて専門家は「ガソリンや石油製品などは、今後も値下りが予想される」とみているが、「ただ、円安が進めば恩恵も薄れる」との指摘。
年末年始の帰省などを控えてガソリンの値下げは自動車ユーザーにとっては朗報だが、ガソリン車に比べると購入価格が割高でも「低燃費」をセールスポイントにしているハイブリッド車などは逆にメリットが薄れて、新車の年末商戦にも影響を及ぼしそうだ。