タカタ製エアバッグの不具合、クライスラーも米国でリコール拡大

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ラム1500の2003年モデル
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米国を中心に起きているタカタ製エアバッグ部品の不具合による大規模なリコール(回収・無償修理)。米国の自動車大手、クライスラーグループが、このリコールを拡大することを決めた。

これは12月3日、クライスラーグループが声明の中で明らかにしたもの。同社は、「米国7州と、周辺5地域に、タカタ製のエアバッグインフレーターの不具合によるリコールを拡大する」と発表している。

タカタ製エアバッグのインフレーターの不具合は、ガス発生剤の成型工程や成型後の吸湿防止措置が正しく行われず、密度が不足したガス発生剤が組み込まれた可能性がある。これにより、エアバッグ展開時にインフレーター内圧が異常上昇。インフレーター容器が破損して飛び散り、出火や乗員が負傷する恐れがある。

もともと、タカタ製エアバッグの不具合は、フロリダ州など、気候が高温多湿な地域で起きやすいとされていた。しかし、これらの地域外でも、5件のエアバッグ不具合が報告されていたことが判明。米国NHTSA(運輸省道路交通安全局)は11月、タカタおよび自動車メーカー数社に対し、詳細な調査情報を要求すると同時に、リコールを全米に拡大するよう求めていた。

NHTSAからの指示を受けて、今回、クライスラーグループはリコールの拡大を発表。米国7州と、周辺5地域で販売されたおよそ14万9150台のピックアップトラック『ラム』の2003年モデルが、新たに対象となる。

なお、クライスラーグループは、「この不具合による事故や負傷者の報告は受けていない」とコメントしている。

《森脇稔》

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