ホンダは12月1日にハイブリッド車(HV)の新型セダン『グレイス』を発売した。プラットフォーム(車台)を『フィット』と共用する5ナンバーサイズだが、上位クラスのセダンにも匹敵する広い室内空間をひとつのアピールポイントとしている。
開発責任者である本田技術研究所の広瀬敏和主任研究員は、「コンパクトセダンというこのカテゴリーで革新を起こしたい」と話す。HVならではの燃費性能と走りに加え、広さやデザイン、質感といった点で顧客が「心から満足し、誇りをもって乗り続けていただける」レベルを目指したという。
セダンでは上級の”目安”となる室内空間は、同社では『アコードHV』に相当する「アッパーミドルセダン」に迫る広さを確保したという。例えば乗員の前席と後席間の距離は、グレイスより全長が大きいいくつかのセダンよりも長く確保している。また、後席乗員の足元のスペースも同様に長く取った。こうした魅力を「扱いやすい5ナンバーのボディに凝縮した」ことが、広瀬氏の目指した「革新」ということのようだ。