気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年10月30日付
●リニア大阪開業前倒しも、JR東海社長「借金返済進めば」(読売・2面)
●決算円安追い風、車・電機増益相次ぐ、9月中間、原材料高不安も(読売・7面)
●フェラーリ米で上場へ(読売・7面)
●ガソリン15週連続下げ、小売価格、5年9か月ぶり2円超(毎日・7面)
●ワンランク上の高級感、トヨタが新型ミニバン(毎日・7面)
●三菱自、3月期売上高見通しを下方修正(産経・10面)
●ルネサス1800人削減へ、設計・開発、4か所に集約(東京・7面)
●スカイマーク赤字拡大、今期(日経・13面)
ひとくちコメント
上場企業の2014年9月中間決算発表が本格化し、円安の追い風を受けた好決算が相次ぐなか、経営再建中の半導体大手のルネサスエレクトロニクスが今年3回目の希望退職を実施するという。
同社が10月29日、2014年4~9月中間連結決算と同時に発表したもので、きょうの産経などが大きく報じている。
それによると、国内の35歳以上の社員らを対象に1800人程度の希望退職者を12月10日から19日まで募り、2015年1月末の退職を予定している。今回の希望退職の主な対象は設計開発に携わる約6000人で、現在11か所ある国内拠点を4か所に削減する構造改革の一環が狙いという。
ルネサスは採算の厳しい分野からの撤退に一定のめどが付き、業績が回復傾向にあり、4~9月期連結決算は自動車エンジン制御などに使う半導体の販売好調で最終損益が351億円の黒字(前年同期は128億円の赤字)になった。だが、2016年度までに売上高に占める営業利益の割合を10%以上に高める目標を達成するには、さらなる固定費の削減を迫られている。
今回の希望退職は「一連の構造改革の総仕上げ」としているが、黒字化はしたもののルネサスの社員にとっては、年末にかけて一段と冷たい風が身にしみることになりそうだ。