住友商事、EVの使用済電池を大型蓄電池設備に利用…薩摩川内市甑島で実証事業

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住友商事、「EVリユース蓄電池を活用したモデル事業の構築」
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住友商事と鹿児島県薩摩川内市は、離島における再生可能エネルギー利用環境を整備するため、電気自動車(EV)の使用済み電池を再利用した大型蓄電池設備を、薩摩川内市甑島に導入する共同実証事業の実施で合意した。

離島のような小規模な電力系統では、天候によって発電量が大きく変化する再生エネルギーが大量に接続されると電力需給バランスが崩れ、場合によっては停電に陥る可能性がある。

今回の共同事業では、経済性の高いEVのリユース蓄電池を活用し、自治体が主体となって蓄電池システムを設置して再生エネルギー接続インフラを整備する「自治体モデル事業」を構築・検証する。事業の経済性を成立させることによって、持続的に再生エネルギーの導入環境拡大を後押しする。

また、事業では、薩摩川内市から九州電力に協力を要請し、技術的側面からの助言などサポートを得る予定。再生エネルギー導入に課題を抱える他の離島などにも展開可能な事業を目指す。

今回の事業では、EVリユース蓄電池システムと同時に、災害時などにも活用できる太陽光発電システムを、甑島にある2カ所の避難施設に設置する。市は、これによって甑島の防災機能を強化し、石油燃料だけに依存しない多元的な電力供給インフラを構築する。

住友商事は、これまで培ってきたEVリユース蓄電池システムのノウハウを活かし、住友商事九州と連携して事業の設備一式を甑島に構築する。EVリユース蓄電池は、住友商事と日産自動車との共同事業会社フォーアールエナジーから供給を受ける予定。

《レスポンス編集部》

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