東京モノレールの新型車10000形、開発やデザインのコンセプトは…外観を見る

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東京モノレールのキャラクター「モノルン」と並ぶ新型車両10000形
  • 東京モノレールのキャラクター「モノルン」と並ぶ新型車両10000形
  • 青色LEDで輝く車幅灯
  • 先頭部には青色LEDによる車幅灯を初めて設けた。
  • 側面窓内に設けられた行先表示器。フルカラーLEDを初めて採用した
  • 運転台の様子。計器表示画面と乗務員支援画面の2画面が並び、計器類はまとめて画面表示する
  • ドアより車端側の窓(中間車は計8枚、先頭車は計6枚)は開閉式。写真は窓を最大まで開けた状態
  • 中間車は窓周りのブルーがグラデーションになっている。
  • 東京モノレール17年ぶりの新型車10000形。7月18日から運転を開始する。
今年9月に開業50周年を迎える東京モノレールに登場した、17年ぶりの新型車両10000形。従来車をベースとしつつボルスタレス台車や車内ディスプレイなどの新機軸を取り入れ、外観デザインも初のアルミ無塗装を採用するなど大きく変化した。


【概要】
10000形は、東京モノレールが今年開業50周年の節目を迎えたことや、従来車1000形の置き換えなどを目的に「スマートモノレール」をコンセプトとして開発された。「スマート」には「賢い」や「格好いい」などさまざまな意味が込められており、「賢い」面としては省エネルギー性の向上や、運転制御をはじめ車両のさまざまな機器類を一元管理する「列車情報制御装置(ATI)」の採用、「格好いい」面としては従来車から大きく変化したカラーリングや、日本を象徴する図柄や伝統的な文様を取り入れたインテリアデザインなどが挙げられる。

編成は6両で、中間4両が電動車(モーター付き)、両端の先頭車が付随車(モーターなし)の構成。車番は浜松町側から10011+10012+10013+10014+10015+10016の順に付番されており、一の位が号車番号、十の位が編成番号を表す。従来車の2000形から一気に「10000」へと番号が飛んだのは「今までと一線を画す、大きく飛躍した車両」を表すためという。製造は日立製作所で、製造費は公表されていない。


【車体と外観】
車体の寸法は1997年登場の2000形とほぼ同寸で、車体も同様にアルミ製だが、ダブルスキン構造とシングルスキン構造を組み合わせたハイブリッド構造を採用し、2000形よりも1両あたり約120kg軽量化した。開閉可能な窓は従来車より増え、中間車では車端部の計8枚、先頭車では6枚が開閉できる。

側面のカラーリングは同社で初となるアルミ無塗装の銀色をベースに、窓周りにブルー、窓上にライトグリーンの帯を配している。窓周りの配色は両先頭車が濃いブルー、中間の3・4号車が明るいスカイブルーで、2・5号車は両方の色をグラデーションとして、編成全体で一体感を出している。色彩は沿線の「空・海・緑」を表しているといい、グリーンは同社の車体カラーとしては初の採用となった。

前頭部は黒を基調にグリーンのラインを両側に配したデザインで、モノレール車両では初となる車幅灯を設けた。青色のLEDがヘッドライトの下に帯状に並んでおり、前照灯とともに点灯して走行する。車幅灯を設けた理由は、モノレールは2本のレールが並ぶ一般の鉄道と比べ、軌道から車両の幅を推測しにくいことから、沿線で工事がある際などに車幅を明確に示し、より視認性と安全性を高めるためという。

車幅灯と同様、前照灯や室内灯にもLEDを採用し、前照灯の消費電力は1000形と比べ約80%、室内灯は約35%削減。側面の行先表示器は同社初のフルカラーLED式を採用した。省エネ性能の高いVVVFインバータ制御装置の採用により、編成全体での消費電力は1000形と比べ約15%削減された。

台車は同社で初となるボルスタレス台車を採用。他のモノレールではすでに採用例があるが、東京モノレールは車高が低いため、低い床面に収まる構造の台車を新たに開発したという。

【導入計画】
営業運転は7月18日から開始する。今後は年に1~2編成を新造し、従来車の1000形を置き換える計画だが、今回の第1編成は増備車のため、代わりに廃車になる車両はない。東京モノレールの中島信哉取締役技術・企画部長は報道陣の質問に対し、年間1~2本のペースで投入すれば「2020年の東京オリンピックの際には、半数が新型車両となる見込み」と話していた。
《小佐野カゲトシ@RailPlanet》

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