神戸製鋼所と豊田通商は5月26日、米国で自動車パネル用アルミ板材(アルミパネル材)および自動車熱交換器用アルミ板材(アルミ熱交材)の製造販売を目的とした合弁会社の設立を検討することを決定した。
合弁会社ではアルミパネル材を中心にアルミ熱交材も合わせて製造・販売を行う予定で、2017年の稼動開始を目指して検討を進めていく。
合弁会社では神戸製鋼が製造・品質保証・事業運営を、豊田通商は販売面を担当。設備は下工程を中心に検討しており、母材の調達については、米国で飲料缶用アルミ板材の製造・販売を行うワイズ・アロイ社との協議を進めていく。
米国では、自動車の燃費規制(CAFE)が近年急速に強化されており、2011年比で2016年までに約25%、2025年までには約2倍の燃費改善が義務付けられている。各自動車メーカーは燃費改善に向けた車体軽量化の動きを加速させており、その有力な手段としてアルミパネル材の採用が拡大している。北米におけるアルミパネル材需要は、足下の年間約10万トンから、2020年には年間100万トンを超える市場へ、大幅な拡大が見込まれている。
両社は、今年度上期中の契約締結を目指して、今後、事業化に向けた詳細検討を進めていく。