気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年5月14日付
●TPP交渉「国有企業」最後の壁、大筋合意へなお綱引き(読売・11面)
●東証1部3月期、最終利益計19兆円、93%増「リーマン」前水準(毎日・2面)
●狙われる企業の頭脳、日産営業秘密を不正取得、相次ぐ流出、遅れる日本の法整備
(産経・24面)
●日米欧、EV普及へ発進、中国集結、テスラやダイムラーなど(日経・9面)
●輸入車装備加え割安に、増税後に低迷、需要を喚起、BMW車間距離保つ機能、VW実質21万円値引き(日経・11面)
●ソニー取締役候補に前駐日大使ら(日経・13面)
●ヤマハ発、98%増益、 1-3月期最終(日経・15面)
●タイヤ脱落事故警戒、トラックやバス昨年度19件(日経・38面)
ひとくちコメント
新車の販売計画などを複製し、持ち出したとして、神奈川県警が日産自動車の37歳の男性元社員が不正競争防止法違反(営業秘密の領得)容疑で逮捕したという。
5月13日の各紙夕刊で報じたほか、夕刊紙のない産経はきょうの朝刊の社会面でも大きく取り上げている。
それによると、逮捕された元社員は、2013年7月27日、当時勤務していた厚木市の「日産テクニカルセンター」事務所で4回にわたり、企業秘密に当たる自動車販売計画に関するデータを自分のハードディスクに転送させてコピーし取得した疑い。
ファイルには、昨年12月に発売されたSUV(スポーツ用多目的車)『エクストレイル』の新型モデルに関する販売計画情報などが入っていたという。調べに対し、元社員は「データを保存したことは確かだが、同僚が写った写真を取り込もうとしただけ」などと供述し、容疑を否認しているそうだ。
産経によると、一流企業の機密情報が退職者らに盗み出されるケースが後を絶たないという。防止対策として専門家は「罰則の強化が必要」と指摘しているが、要するに個々の社員のモラルの問題である。会社側も「不満分子」を増やさないような意識改革も必要となるだろう。