15日、SUPER GTの公式テストが岡山国際サーキットでスタートした。このテストは同サーキットのファン感謝デーとの併催で、ともに16日まで実施される。
開幕前唯一の公式テストではあるが、GT500クラス参戦の3メーカーは2週間ほど前にも鈴鹿で、今年初とされる3陣営そろってのテスト走行機会を得ており、それに続いての今季ニューマシン3種、「LEXUS RC F」「NISSAN GT-R NISMO GT500」「Honda NSX CONCEPT-GT」の競演となった。14台が出走し、初日の午前と午後、計約4時間のセッション(路面はドライ)を終えての最速ラップタイムは、石浦宏明&O.ジャービスの#39 DENSO KOBELCO RC F(タイヤはブリヂストン=BS)が午前にマークした1分21秒072だった。
初日2位は安田裕信&J-P.デ.オリベイラの#12 カルソニックIMPUL GT-R(BS)でトップとは0.031秒差の1分21秒103。これに0.019秒差で松田次生&R.クインタレッリの#23 MOTUL AUTECH GT-R(ミシュラン)が続き、GT-R勢が2-3位を占めた。NSX勢のトップは4番手タイムだった小暮卓史&武藤英紀の#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(BS)で1分21秒362。
ベストタイムの順位が各陣営の順調度に直結しているとは限らないのがテストの常。ましてや今季からDTMとの共通技術規則に沿ったマシンでの戦いとなったGT500では、FRのレクサスと日産に対し、ホンダはミッドシップ(MR)+ハイブリッドという独自路線を取っているため、開幕に向けては性能均衡化策、何らかのBoP(バランス・オブ・パフォーマンス=車重等による調整)がシリーズ運営団体GTAによって施される可能性がある。つまり、それを見越して公式テストでは“本気の出し具合”という要素が絡んでくるのもやむを得ないところ、と推察できるのだ。とはいえ、この日のベストタイムを見る限りは上位接戦状態となっており、今季も面白い戦いを期待できる下地は充分に整ってきたようである。
GT300クラスのマシンも23台が出走。初日のトップタイムは、1分27秒847をマークした新田守男&嵯峨宏紀の#31 OGT Panasonic PRIUS(ヨコハマ=YH)だった。2位は黒澤治樹&峰尾恭輔の#65 LEON SLS(YH)で、メルセデス勢では平中克幸&B.ビルドハイムの#11 GAINER DIXCEL SLS(ダンロップ)も4位と上位につけている。3位は織戸学&青木孝行の#88 マネパ ランボルギーニ GT3(YH)。昨年の王者マシンで、今季は中山友貴&野尻智紀のコンビで臨む#0 MUGEN CR-Z GT(BS)は初日8番手タイムだった。
SUPER GTは開幕戦の舞台も岡山国際サーキット。今回の公式テストから3週後の週末、4月5~6日に実戦キックオフとなる。