【レクサス CT200h 改良新型】構造用接着剤によりボディ剛性向上、乗り心地改善

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マイナーチェンジしたレクサス『CT200h』は、これまでの走りの性能は維持しながら、乗り心地をどのように改良するかがポイントだったという。

そう話すのは、トヨタ性能実験部車両運動性能開発の田邊和則さん。今回のマイナーチェンジでは、「レクサスのスピンドルグリルを採用しているので、ユーザーがこのフロントマスクを見て、“良く走るだろう”と想像する。従って、このデザインに対して、裏切る走りは出来ない」と話す。そこで、「(これまでの)走りの性能は維持しながら、乗り心地をどのように良くするかがポイントだった」と説明。

そこで、マイナーチェンジではボディ剛性の向上が図られた。「トヨタはもともとボディの接合部分はスポット溶接に依存していたが、フルモデルチェンジした『IS』から採用された構造用接着剤を多用することで、点で接合されていたものを線で接合し、ボディ剛性をより高くしたのだ」と話す。

なぜボディ剛性を高める必要があったか。田邊さんは、「ボディが弱いと、足回りを固めた際に、サスペンション、バネ、ブッシュを介した入力によってボディが軋んでしまう。その軋み音が乗り心地に対して悪い印象を与えてしまうのだ」という。そのほかにも、「普通にタイヤが段差を乗り越えた際に、車内に音が共鳴する。そういったことの有無や共鳴音質が、ドライバーのイメージを悪くするのだ」と述べる。

田邊さんは、「ボディを緩くして足周りからの入力を逃がすというクルマもあるが、本来はボディに依存するべきではない。いなしという部分は、サスペンションが行う仕事だ。ボディはあくまでもキャビンなのだ」と切り分けて考えた。つまり、「昔のフレームとボディが別だった時代。それが本来は理想なのだ。そこで、現代のモノコックボディの性能は、昔のフレームと同じような性能に出来ないのかを考えた」。その結果、接着剤を使用してボディ剛性を高める手法を取ったことを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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