【スバル レヴォーグ プロトタイプ 試乗】スバリストに提示した新しい選択肢…松下宏

試乗記 国産車
スバル・レヴォーグ
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スバルが2014年5月に発売を予定している『レヴォーグ』のプロトタイプ車に試乗した。といっても通常の試乗とは違うごく限られた条件下での試乗だったが、乗ってみて分かることもあった。

レヴォーグは国内専用モデルとして開発されたステーションワゴンで、スバルとしては“『レガシィ』のヒットよもう一度”との考えから、25年目のフルモデルチェンジという言い方をしている。

ボディサイズはひと世代前のレガシィに近いが、全幅だけはそれより50mm大きい1780mmとされた。これは現行レガシィと同じ数値ある。国内専用をうたうならもう少し小さくしてほしいところだが、1800mmを越えていないので不合格とまでは言えない。

全長は現行レガシィよりも100mmも短いのに、室内空間は十分に確保され、ラゲッジスペースも現行レガシィをわずかながら上回っている。合理的なパッケージングが追求されている。

搭載エンジンは2機種で、いずれも直噴ターボ仕様。1.6リットルは燃費志向で、2.0リットルパフォーマンス志向という形で明確な性格分けがなされている。

実際に走らせると1.6リットルで十分だった。動力性能の数値は125kW/250Nmで、2.5リットルの自然吸気エンジンに相当する実力を持つ。それでいて、レガシィの2.5リットル車に比べたら格段に優れた燃費を達成するという。

スバルの社内測定値ではJC08モードでリットル当たり17.4kmを達成したとのこと。この燃費で走れば、満タンでの航続距離は1000kmを超える計算になる。超ロングドライブも可能なクルマである。

かつてレガシィはステーションワゴンの使い勝手の良さ、フルタイム4WDの走破性と操縦安定性、DOHCターボを搭載するGTのスポーティな走りなど、様々な魅力を兼ね備えることで良く売れていた。

今回のレヴォーグは良く売れたかつてのレガシィを、今の時代に合わせて再生させたモデルといえる。現代のモデルになったことで最新のアイサイトが搭載されるのも良い点だ。

レガシィに乗りながらも、アメリカ向けに作られた現行レガシィが大きくなりすぎたために行き場を失いかけていたスバリストにとって、新しく明快な選択肢が提示されたといえるだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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