【VW ザ・ビートル ターボ 試乗】デザインだけでなく熱い走りも主張…松下宏

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ザ・ビートルターボ
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VW『ザ・ビートル ターボ』はデザイン性が第一義のザ・ビートルに走りの魅力を追加した。ターボということでは標準車だってダウンサイジング直噴ターボだが、追加されザ・ビートル ターボは走り志向のエンジンを搭載する。

直列4気筒2.0リッターのインタークーラー付きターボは、155kW/280Nmのパワー&トルクを発生する。このエンジンは先代『ゴルフ』(VI)の「GTI」に搭載されていたのと同じもの。標準車に比べると100psアップというか、ほぼ2倍の動力性能を持つ。

エンジンはアクセルの踏み込みに応じてけっこう元気良く吹き上がる。回転の上昇に合わせてパワーが大きく盛り上がっていく。デザインで売れているザ・ビートルとは思えないような熱い走りである。

足回りは相当に硬めの印象だ。専用のスポーツサスペンションに18インチの大径タイヤを履くため、相当にしっかりした乗り心地となる。気持ち良く走らせているときには良いが、日常シーンで荒れた路面を走るときにどうかな、と思わせるくらいの硬さだ。

この硬めの足回りに加えてXDSと呼ぶ電子制御のデファレンシャルロックを備えることで、コーナーなどでは気持ちよく曲がる感じがある。このあたりもスポーツモデルらしい感覚だ。

ザ・ビートルターボの外観は、標準車との間にいろいろな違いがある。タイヤが2インチアップの18インチになり、ホイールの隙間から赤いブレーキキャリパーがのぞいている。また、リヤスポイラー、ブラックのドアミラー&サイドスカート、2本出しのテールパイプなど、グンと力強い印象だ。

インテリアも専用のスポーツシートやインパネ、ドアトリムなどが用意されていて、運転席に座るとさあ走ろうという気分にさせられる。ザ・ビートルの楽しみ方はいろいろあり、そのひとつが走り志向のザ・ビートルターボなのだ。

価格はカーナビが標準装備されて348万円の設定。ベースグレードのデザインに比べると100万円くらい高いが、レザーパッケージとの比較では17万円高である。ザ・ビートルのデザインと走りの両方を得たい人には魅力的な価格になるのではないか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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