JR西日本、北陸トンネルの湧水で水力発電試験…一般家庭3世帯分

鉄道 テクノロジー
北陸トンネルの入口付近に設置された小水力発電施設。2014年1月から2014年度末までフィールド試験を行う。
  • 北陸トンネルの入口付近に設置された小水力発電施設。2014年1月から2014年度末までフィールド試験を行う。
  • 北陸トンネルの湧水排水路に小水量・低落差でも発電できる縦軸クロスフロー水車を設置して発電する。
  • 北陸トンネルの位置。急勾配の旧線を直線状の長大トンネルに置き換える形で建設された。

JR西日本は12月26日、鉄道トンネルの湧水を利用した小水力発電のフィールド試験を2014年1月から開始すると発表した。

フィールド試験を実施するのは、北陸本線の敦賀(福井県敦賀市)~南今庄(南越前町)間に設けられている北陸トンネル(1万3870m)。同トンネルでは毎秒約0.17立方mの水が湧出しており、小水量・低落差でも発電できる縦軸クロスフロー水車を湧水排水路に設置して発電する。

1年間では一般家庭約3世帯分に相当する約1万kWhを発電し、これにより約6.9tの二酸化炭素(CO2)排出量を削減できるという。試験期間は2014年度末までの予定。

北陸トンネルは1962年から使用を開始。それ以前は急カーブと急勾配が連続するルートを取っていたが、輸送量の増加に対応しきれなくなったことから、複線の長大トンネルを新たに建設して輸送力を強化した。開通当時は日本一長い鉄道トンネルだった。

《草町義和》

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