東京モーターショー2013を訪れた人でも、スマートモビリティがある西1・2ホールをスルーした来場者も多いのでは。そこに飛び切り過激なスーパースポーツの試作車が展示されていたことを報告しておこう。
シームレス・トランスミッションを発表したイケヤフォーミュラでは、この画期的なトランスミッションの搭載車として、とんでもないデモカーを作り上げている。それがIF-02RDS。ロードゴーイングカーのプロトタイプとしているが、見た目はそのままLMP1クラスのレーシングカー。かつてル・マンを戦ったトヨタのTS020を少し小さくしたような、過激なフォルムなのだ。
このマシン、同社が開発したシームレス・トランスミッションを搭載したイメージリーダーとして製作されたもので、エンジンはホンダ・インテグラ・タイプRの2L4気筒エンジンに、HKSのタービンとインタークーラーを装着し260ps程度にまでチューニングして搭載。前後のサスペンションはプッシュロッド式のダブルウイッシュボーンで、縦置きのエンジンミッションと組み合わされたデザインは、見事なまでにレーシングカーとして成り立っている。
しかもこのマシン、開発期間はおよそ1年と急ピッチで作り上げられたそうだ。フレームは一見、モノコック構造に見えるが実は角断面の鋼管スペースフレームで、ボディもFRPと、最新のレーシングスペックという訳にはいかないが車重は950kgと軽量だから、一般的な市販車と比べればはるかに走りのポテンシャルは高そう。
イケヤフォーミュラでは、開発を続けて、量産化を目指すとしている。日本で生産してナンバーを取得するのはかなり困難だろうが、海外生産など様々な方法を模索して、是非とも実現してほしいものだ。