【スーパーフォーミュラ 最終戦】逆転タイトルへ向けて、山本尚貴がダブルポール獲得

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全日本選手権スーパーフォーミュラの今季最終戦(第7戦)は、9日、三重県・鈴鹿サーキットで公式予選を実施。逆転王座を目指す山本尚貴が、決勝第1レースと第2レース、両方のポールポジションを獲得した。

最終戦は2レース制大会。しかも第1レースが約116km(20周)、第2レースが約162km(28周)と、短い距離での戦いとなるため、予選の重要度がいつも以上に増す。予選そのものは通常の3段階ノックアウト方式。ただしQ3まで経た通常の結果が第2レースのグリッドとなり、Q1の結果をもって第1レースのグリッドが決定されるため、いつもなら上位陣は「通過すればOK」のQ1でも、真剣に順位を争う必要がある。

ドライバーズチャンピオン争いは、中国上海でのWEC(世界耐久選手権)第7戦に参戦のためSF最終戦は欠場のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S/トヨタ)が37点でトップ。SF 最終戦に出場している選手のなかで逆転の可能性を有するのは、24点の山本(#16 TEAM 無限/ホンダ)のみであり、彼の成績次第で王座の行方が決まるという、極めて珍しいかたちのチャンピオン争い最終局面となった。

「朝のフリー走行からマシンの調子は良かったです」という山本は、Q1をトップで通過。まず第1レースのポールを獲得するとともに、ドライバーズポイント「1」をものにした。そしてQ2もクリアし、Q3で連続ポール奪取を狙ったのだが、ここで不運に遭遇してしまう。アタック中に他車のアクシデントによって赤旗が提示され、Q3は残り約1分でセッション中断となってしまったのだ。

この時点でQ3進出8台中4台がアタックタイムを記録しており、アタック中断の山本は6位というポジション。残り時間が3分に延長されてQ3は再開されるが、これは計測1周目(コースインした翌周)でタイムを出さなければならない状況を意味する。山本は基本的に計測2周目にアタックする方針で戦ってきており、しかも半周以上使ったタイヤでの再アタックと、理想的とはいえないかたちでのポール狙いを強いられることになったのである。

しかし、山本はその苦境をはね除けた。「エンジニアがマシンをアジャストしてくれて、それがとても効きましたね。僕自身も無心になれたような感じで走れました」。タイヤ的な状況はより良かったはずの中断されたアタックの時は「37秒台には入ったと思いますが、ここまでのタイム(再アタックで記録した1分37秒774=ニューレコードタイム)は出ていなかったと思います」ということで、条件悪化のなか、チームの助けも得つつ、自身がより良い走りをしての見事な連続ポール奪取劇であった。

これでさらに1点を加えた山本のドライバーズポイントは予選終了時点で26点まで伸び、ロッテラーとは11点差に。決勝日は第1と第2の各レースで、優勝に8点、2位に4点、3位に3点が与えられるため、山本は最低限1勝を含む連続表彰台なら逆転戴冠ということになる(優勝+3位の場合はロッテラーと同点、SF統一規則41条により「高得点を得た回数の多い順」でチャンピオンが決まることとなるが、最終戦に関しては2レース合算で回数比較の対象とする、との意の理解が伝わってきており、この想定の場合は最終戦の予選込み計13点が“最強”となるため山本が王者:以上、手元調べ)。

第1レースの予選2~3位はNAKAJIMA RACING(ホンダ)の中嶋大祐(#31)と小暮卓史(#32)。第2レースの予選2位はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(#19 Lenovo TEAM IMPUL/トヨタ)で、3位は小暮。山本の同僚・佐藤琢磨(#15)は第1レース10位、第2レース9位という予選結果だった。

明日(10日)は第1レースが10時20分、第2レースが14時30分のスタート予定(第2レースのみ、ドライタイヤでスタートした場合は4輪タイヤ交換1度の義務がある)。SFの名称での最初のシリーズ王者はロッテラーか、山本か。予選日はドライコンディションだったが、決勝日は雨との予報もあるなか、“変則ひとりチャンピオン争い”が決着することとなる。
《遠藤俊幸》

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