経営コンサルティング会社のブーズ・アンド・カンパニーは、「第9回グローバル・イノベーション調査」を実施し、その結果を発表した。
この調査は、研究開発に最も多額の費用を投入した世界の公開会社トップ1000社を「グローバル・イノベーション1000社」として特定し、研究開発が企業業績に及ぼす影響や企業業績について評価するのに役立てるため実施している。
調査の結果、研究開発支出額トップは、前年11位だったフォルクスワーゲンで114億ドルだった。2位はサムソンで104億ドル、3位がヘルスケアのロシュ・ホールディングで102億ドルだった。
前年トップだったトヨタ自動車は98億ドルで6位にダウンした。他の日系企業ではホンダが68億ドルで13位、パナソニックが61億ドルで19位、ソニーが57億ドルで20位などとなっている。
2013年調査で、全体の研究開発支出額は、前年比5.8%増の6380億ドルと調査開始以来、最高額となった。
産業別では、2012年同様、コンピュータ・エレクトロニクスが最も多く27%を占めた。次いでヘルスケアの22%、自動車の16%で、この3分野に研究開発支出が集中している。
研究開発支出額の増減で見ると、増加総額350億米ドルのうち74%を、ソフトウエア・インターネット、ヘルスケア、自動車の3産業が占めている。
地域別では、中国に本社を置く企業の研究開発支出が同35.8%増と他地域に比べて高水準を維持しているが、中国では過去5年で2番目に低い。日本の伸び率は同3.6%減で調査対象地域で唯一の減少だった。