【INDYCAR 第17戦】ポール発進の佐藤琢磨、トップゆえの不運で後退…優勝はディクソン

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ポール発進の佐藤琢磨だったが、不運もあって2勝目獲得ならず。写真:IndyCar
  • ポール発進の佐藤琢磨だったが、不運もあって2勝目獲得ならず。写真:IndyCar
  • ヒューストンのレース1でポールを獲得した佐藤琢磨。写真:IndyCar
  • 佐藤琢磨はスタートでもトップをキープしていた。写真:IndyCar
  • 優勝のスコット・ディクソン。写真:IndyCar
  • 第17戦ヒューストンの表彰式。写真:IndyCar
  • ディクソンはチャンピオン争いで首位に8点差と接近。写真:IndyCar
  • 2位に入ったシモーナ・デ・シルベストロ。写真:IndyCar
  • 女性ドライバーのデ・シルベストロが2位をゲット。写真:IndyCar

インディカー・シリーズ第17戦、ヒューストン市街地コースでのダブルヘッダー初戦(現地5日)を今季初ポールからスタートした佐藤琢磨は、他車の破片を踏んだことによる緊急ピットインで順位を下げ、最終的に17位に終わった。優勝はスコット・ディクソンで今季4勝目。

今季初、通算3度目のポールポジションをつかんだ琢磨(#14 A.J. Foyt Racing/ホンダ)は、スタンディング方式で行なわれたスタートでもトップをキープした。しかし、多くのドライバーにとって不慣れなスタンディングスタートであったことが琢磨に不運をもたらす。6番グリッドのジェームス・ヒンチクリフ(#27 Andretti Autosport/シボレー)が立ち往生し、そこに後続車が接触。フルコースイエローコーションで全車スロー走行となったわけだが、破片が残るグリッドゾーンに最初に戻って来るのは、当然、トップの琢磨である。充分に気をつけてはいても、破片を踏んでタイヤを傷めるリスクはトップが最も高く、それが現実に起きてしまったようだ。

「金曜の走行からセットアップは順調に進んできた。チームの地元でもあり、そこでみんなが素晴らしいマシンを作り上げてくれたことがポール獲得の要因。ポールスタートならターン1の混乱も避けられる。このポジションをアドバンテージとして、決勝レースを戦いたい」と語っていた琢磨にとっては、なんとも不運な幕開けとなってしまった。

緊急ピットインを強いられた琢磨は、その後は主に中団でレースを進める。最終盤のフルコースイエローでトップ10圏内に入ってきたものの、競り合いのなかでタイヤバリアに接触、17位という結果に終わった。ただ、ダブルヘッダーなので巻き返しのチャンスはすぐに来る。「今日のレースを戦ったことで、多くのチームがマシンを向上させてくるはず。我々も良くなかった点を改善し、路面の変化などにも対応したマシンを作って臨みたい」。連続ポール、そして4月以来の2勝目に向けて、仕切り直しを図る琢磨に期待したい。

優勝は3番グリッド発進だったスコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/ホンダ)で、ランキング2位の彼はシリーズポイントを505に伸ばした。一方、ランキング首位のエリオ・カストロネベス(#3 Team Penske/シボレー)は今季ワーストの21番グリッド発進から、決勝でもマシントラブルに泣かされるなどして18位。通算得点は513ということで、ディクソンに対するリードは前戦終了時の49から一気に縮まって8となった。残り2戦、タイトル争いはにわかに接戦モード。ディクソンは「明日のレースには、マシンをさらにチューニングして臨む。より速いマシンにできるはずだ。今日は最高の結果を得て、ポイント差を大きく詰めることができたが、明日は何が起こるか分からない。同じく勝てるよう、全力を尽くす」と、気合い充実の雰囲気である。

このレースの2位は女性選手のシモーナ・デ・シルベストロ(#78 KV Racing Technology/シボレー)で自己最高位。3位にはジャスティン・ウィルソン(#19 Dale Coyne Racing/ホンダ)が入り、ホンダ勢はトップ7のうち6台を占めた。途中までディクソンと優勝を争っていた予選2位のウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)は、終盤の戦略面に疑問の残る展開を演じた末、12位でレースを終えている。

ダブルヘッダー2戦目となるシリーズ第18戦は、翌日(現地6日)に開催される。

《遠藤俊幸》

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