フルモデルチェンジしたホンダ『フィット』のエクステリアデザインは、5ナンバーサイズの中で、どれだけダイナミックさや面質の豊かさを出すかにこだわったという。
そう話すのは、本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室1スタジオの村川淳さん。「フロントフェンダー周りや、サイド周りのメリハリをかなり強調した形でデザインしました」と話す。ボンネットからフロントフェンダーにかけての抑揚や面質は“ソリッド・ウイング・フェイス(ホンダの新しいフロントデザイン)”を採用したことで生まれたもので、以前のフィットのライト形状では実現出来なかったものだ。
エクステリアデザインのコンセプトは“クロスフェードモノフォルム”だ。「上屋の(絞り込んだ)キャビンとスポーティな下半身がぶつかり合って出来た塊という意味で、エキサイティングなデザインにしようという狙いです」と述べ、「サイドの特徴的なキャラクターラインは(上下の)塊同士がぶつかって出来た“谷間”のようなものです」と話す。
「(キャラクターラインの)深く鋭角な彫りと、その下の柔らかい面質との融合を図ることで、これまでの5ナンバーサイズにはないような彫りが深くてメリハリのある大胆な面の見え方になったと思います」と語った。