インディカーは5月24日、ファイヤストーン・インディ・ライツシリーズのファイアストーン・フリーダム100レースで、アイルランド人ドライバーのピーター・デンプシーが僅差のレースを制したことを伝えた。
この1位と2位の差は0.0026秒でインディアナポリス・モーター・スポーツウェイの100年の歴史で最小のものである。
このオーバルコースの最終ラップの第4コーナーを先頭集団が抜けた時、インディ500を2番手のフロントローからスタートするインディ・ライツのポイントリーダーであるカルロス・ムニョスとセージ・カラム、ガビー・チャベスの3台が横一列に並ぶ大接戦を演じていたが、その時デンプシーは車約3台分後方にいた。
そしてフロントストレッチで各車がラストスパートをかけた時、デンプシーはアウト側に膨らんで、他の3台に一気に詰め寄り、ゴールラインをまたぐ瞬間に数インチだけ前に出ることに成功した。
メディアのブースではゲスト解説者として招かれていた、インディカードライバーのジョセフ・ニューガーデンが、この驚くべきドラマに放送席から飛び上がって興奮を表した。
「今日のビールは僕のおごりだ。レースの前にも言ったが、40ラップのレースで何度も周回するだけだが、インディアナ・モーター・スピードウェイでそれを成し遂げるのは最高だ」とインディ・ライツでの20回目のレースで初勝利を飾ったデンプシーは語った。
「本当に息を呑むような光景だった。デンプシーは自分の位置を確保する素晴らしい仕事をした。我々は他の3台によるシュートアウトだと信じていたが、彼等の間に隙間ができて、デンプシーはそこに上手く入りこんだ。彼が偉大なレースカードライバーであることは、皆知っていた。チームの為にも初勝利を得たことは特別で、本当に言葉では言い表せないほどだ」とチームオーナーのブライアン・ベラルディは語った。