前日にはラッキーと思えたくじ運だったが、一夜明けてみると状況は一変した。雨で流されたラバー。上がらない気温。高い湿度。前半よりも後半の出走順が有利な環境が出来上がってしまった。
加えてホンダ・エンジンの劣勢。苦戦を強いられた琢磨だが、その言葉は思いのほか清々しい。
「これまでの傾向では、まだ気温の上がらない午前中に走れる早い順番の方が良かったのですが…。今日はトラック・コンディションが変わってしまって、後半の方がグリップが良いかもしれませんね。タイヤのデグラデーション(劣化)を最小限にとどめるためにウェイトジャッカーやアンチロールバーをいじって、やれることはやったのですが。それでも最後に落ち込んでしまいました。これからデータを見て検討したいです」
「純粋なスピードももう少し欲しかったですね。湿度がエンジンのマッピングに与える影響というのは大きいのですが、HPDは短い時間で最大限の援助をしてくれました。なので、ライバル(シボレー)も頑張ったということでしょう。今日やれることはすべてやりました。そういう意味では満足しています」