国土交通省は、3月31日からのオープンスカイ開始に合わせ、成田国際空港の離着陸制限を弾力的に運用することで関係者が合意したと発表した。航空機遅延の場合など、24時までの離着陸が認められる。
成田空港では、1978年の開港以来、23時から翌朝6時までの時間帯、原則として離着陸が禁止されている。
航空機の安全や乗客の生命に係る場合など、緊急時や、やむを得ない場合に限定して離着陸を認めているが、現在の運用は限定されていることから、23時までの到着が不可能と判断された場合、最終便の欠航や、目的地を羽田空港に変更するなど、利便性の点で課題があった。
「成田空港に関する四者協議会」で、3月31日から、出発空港の悪天候などによる遅延や悪天候で他空港に一時退避したことによる遅延、悪天候などにより遅延が発生し、その影響により生じる玉突き遅延、目的地空港の悪天候による成田空港への引き返しなど、航空会社の努力では対応できないやむを得ない場合、23時~24時に限り離着陸を認めることで合意した。
対象機材は低騒音機でB747などは対象外。
23時~24時の着陸は、着陸料と同額の割増料金を徴収し、割増分は全額地域に還元する。遅延が発生している航空会社には改善を指導し、場合によっては対象外とする。
また、実施状況の公表や関係市町への報告など、情報公開を徹底し、一定期間経過後、検証する。
航空会社から、天候などの理由による早朝の到着についても弾力的運用を求める声があり、当初、弾力的運用の対象として提案していたが、地域からの反対意見もあり、提案から除いた。