IZODインディカー・シリーズの今季開幕戦は、3月24日、フロリダ州セント・ピーターズバーグで決勝を行ない、2番グリッド発進からの初優勝が期待された佐藤琢磨は、レース中盤に順位を下げて最終結果は8位だった。優勝はジェームス・ヒンチクリフ。
市街地と空港滑走路につくられた特設コースを110周する決勝、佐藤琢磨(AJ Foyt Racing/ホンダ)は32周目のレース・リスタートの際に他車との軽微な接触があり、それによってマシンを傷めた影響で中盤からのペースが良くなく、順位を下げた。終盤に盛り返したものの、8位。
「接触でフロントウイングにダメージを受けてしまい、それを交換するまでの間に順位を下げてしまった。レースでは多くの課題が見つかったけど、ゴールまで戦い抜くことができたし、チームクルーたちの頑張りには感謝したい」と琢磨。上位を走っていた接触以前も「スタートから厳しい戦いだった」そうで、そのあたりが「レースでは多くの課題が見つかった」という話につながるのだろう。マシンの煮詰めを進めての次戦以降の反撃に期待がかかる。
優勝はジェームス・ヒンチクリフ(Andretti Autosport/シボレー)でインディカー初優勝。2位はエリオ・カストロネベス(Team Penske/シボレー)、3位はマルコ・アンドッレッティ(Andretti Autosport)。ポール発進のウィル・パワー(Team Penske)は、レース後半のリスタート前の隊列走行時に他車に追突されて後退、3周遅れの16位に終わった。前年王者ライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)はマシントラブルによる戦線離脱で18位(インディカーではリタイアしても順位は付く)。
女性ドライバーと新人の健闘が目立った開幕戦でもあった。女性選手シモーナ・デ・シルベストロ(KV Racing Technology/シボレー)は、終盤まで表彰台圏内を走っての6位。今季唯一の新人トリスタン・ボーティエ(Schmidt Peterson Motorsports/ホンダ)も、マシントラブルによってストップするまではトップ6圏内で戦っていた(最終結果は21位)。両者とも今後の活躍に注目が集まりそうだ。
第2戦はアラバマのバーバー・モータースポーツパークで、4月7日に決勝レースが開催される。