東レは、自動車用途をはじめとする炭素繊維複合材料事業の拡大を目的に、童夢カーボンマジック(DCM)および、タイ生産子会社の童夢コンポジット・タイランド(DCT)を買収すると発表した。
DCMは、童夢のレーシングカー用CFRP部品の生産会社として1995年に設立。レーシング カー部品の設計・製作を通じて培った同社の設計技術力、試作提案力および高精度オートクレーブ生産技術は市場から高く評価されており、現在では自動車用途に留まらず、幅広い分野でCFRP部品を数多く生みだしている。
また、タイ生産拠点のDCTは、CFRP部品の量産工場として、2005年にタイ・Sahaグループとの合弁で設立。以来、オートクレーブ技術を核に、高品質の製品を競争力あるコストで量産し、着実に業容を拡大している。
東レは、今回のDCM買収により、CFRP部品の設計技術力を拡充。さらに、アセアン地域で同社初となる炭素繊維複合材料関連の生産拠点を確保することで、同地域の経済成長を取り込むと同時に、競争力のあるグローバルサプライチェーンを提案できる体制を整えていく。