スバル(富士重工)が3月5日、スイスで開幕したジュネーブモーターショー13でワールドプレミアした『ヴィジヴ コンセプト』。同車の公式映像が、ネット上で公開されている。
同車は、スバルブランドを将来にわたり高めていく新デザインや新技術の方向性を示し、安心と楽しさという価値を表現した次世代クロスオーバーコンセプト。車名のヴィジヴ(VIZIV)とは、「Vision for Innovation」が語源。革新のための未来像として、ブランドの方向性を示すコンセプトカーであることを表現する。
ヴィジヴ コンセプトのボディサイズは、全長×全幅×全高4320×1900×1510mm、ホイールベース2640mm。シンプルでクリーンな面と線の構成をデザインの基本に、塊感のあるボディと凝縮感のあるキャビンの理想的なバランスを追求。フロントは、スバル車に共通するモチーフを大胆に強調したデザイン。スバルによると、より大きく立体感を強めたグリルをメインテーマに、グリルからつながるフロント全体を、塊感のあるダイナミックなデザインにしたという。
パッケージングは、2ドア、4シーターのスタイリッシュでスポーティなボディでありながら、ロングツーリングでも大人4人が快適にドライブを楽しめるもの。インテリアも外観に共通するダイナミックな走りを予感させるデザイン表現に加え、ディテールパーツの繊細な作り込みにもこだわった。コックピットはドライバーの操縦性、操作性を重視したインパネレイアウトとし、スバルの運転支援システム「EyeSight」の作動状況などを表示。中央には視認性に優れたユニークな円筒型のタコメーターとスピードメーターを配し、機能とスポーティさを両立した。
パワートレインは、ディーゼルのプラグインハイブリッド。2.0リットル水平対向4気筒ディーゼルに、高トルク対応型リニアトロニック(CVT)を組み合わせ、フロントに駆動と発電兼用の1 モーター、リアに駆動専用の独立2 モーターを配置。低速域や都市部ではモーターによる発進&駆動を、高速走行時にはディーゼルエンジンと高効率リニアトロニックにより、各パワーユニットの得意領域をシーンに合わせ最適に使い分け、高い燃費性能を追求する。
さらに、スバル得意のAWD駆動システムには、「リア独立モーター駆動タイプシンメトリカルAWD」を採用。走行環境や路面状況に応じて4輪を緻密に制御するスバルAWDシステムの新しい提案だ。
このシステムは、後輪駆動専用の2つのモーターが、左右の駆動力を自由自在に制御。フロントモーターとリアモーターとの協調制御により、前後輪の駆動力もコントロールする。スバルは、「アクティブセーフティ性能を高めると同時に、クイックかつスムーズなオン・ザ・レール感覚のコーナリングを実現した」と説明している。