気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2013年2月26日付
●「安倍相場」加速、円安で輸出株上昇、日銀人事、TPP評価(読売・11面)
●TPP,安倍首相に一任、交渉参加、自民委員会が了承(朝日・1面)
●シャープへ出資交渉期限切れも、ホンハイ、当局に申請せず(朝日・8面)
●快走半世紀支える町工場、日野「コンテッサ」愛好家に部品を提供(朝日・29面)
●極東で「新」日露協力、ウラジオストックでトヨタ車出荷開始、プーチン氏肝煎りの日本車生産誘致(毎日・1面)
●自動車部品、韓国製の輸入急増、輸出入の均衡迫る、昨年までのウォン安影響(日経・11面)
●ヤナセ株を追加取得、伊藤忠商事(日経・13面)
●先読みビジネス天気、自動車、国内新車、夏まで厳しく(日経・13面)
ひとくちコメント
ロシア極東のウラジオストクの現地工場で組み立てたトヨタ自動車のスポーツタイプ多目的車(SUV)「ランドクルーザープラド」の出荷が始まったという。きょうの毎日などが報じている。
生産拠点の組み立て工場はロシア自動車大手のソラーズ(ソレルス)と三井物産の合弁会社。トヨタの田原工場から部品を調達し、2月18日に組み立て生産を開始、当初の生産規模は月間1000台程度という。
マツダもソレルスとの合弁企業を設立し、昨年10月にウラジオストク工場で生産を始めた。「極東での日本車生産は、プーチン大統領の提案がきっかけといわれ、新たな日露協力の道を開くと期待されている」(毎日)。
2012年のロシアの新車販売台数は、前年を11%も上回る293万台に達し、ヨーロッパ最大のドイツの300万台強に迫る勢いだ。乗用車の現地生産も197万台を記録。今年は初めて200万台を超すとみられている。
きょうの日経も「債務危機後の欧州景気が低迷を続け、中国市場の成長にも減速感が出る中、日米欧の自動車メーカーが相次ぎロシアで増産に動き始めた」と伝えている。自動車産業を重要産業と位置付けるロシア政府の政策も自動車市場への注目度を高めているそうだ。
昨年は中国リスクから、日本車メーカーはタイやインドネシアなどのASEANに熱い視線が集まったが、極東を含めて存在感を増しているロシア市場も目が離せなくなってきた。