ボルボ、2020年までにボルボ車が関わる事故による死亡・重症者数をゼロへ

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ボルボ・V40
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  • ボルボのサークルオブライフという製造・改良サークル
  • ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長のアラン・デッセルス氏(左)と、ボルボ・カー シニアセーフティエンジニアのステファン・ライバーグ氏(右)

ボルボ・カー・ジャパンは、フルモデルチェンジした『V40』を発売した。その発表に際し、本国からセーフティエンジニアが来日。ボルボの安全に関しての考えを示した。

ボルボ・カー シニアセーフティエンジニアのステファン・ライバーグ氏は、“クルマは人によって運転されるものである。従って、ボルボの設計の基本は常に安全でなければならない”という、創業者の言葉を挙げ、ボルボにとって安全はコアであり続け、今後もそれは変わらないと、基本理念を述べる。

そしてボルボのビジョンは、「事故を起こさないクルマを作ることです。短期的な目標としては、2020年までにボルボ車が関わる事故による死亡者や重症者をゼロにすることです」とし、簡単ではないが、確実に達成できる課題だと話す。

現在ボルボは、サークルオブライフという製造・改良サークルを運営しており、このサークルは常に実際のデータから始まるとライバーグ氏はいう。この実際のデータというのは、ボルボ社内の車両事故解析チームや、各国からの事故に関連するデータだ。「そのデータをもとに、なぜ事故が起こったか、どういった形態の事故が発生したか、それによりどのような怪我が引き起こされたかということを解析します。その結果に基づいて新しい安全基準、要件を作り上げ、問題の解決にあたります」。次に、「それを製造部署に送り、新旧さまざまな技術をもとに解決策を考えます。その解決策が見つかると、試験、実験、テストで実証します。その確証が得られた時点で製造に反映させるのです」

このプロセスが機能していることの証明としてライバーグ氏は、「1967年式のボルボに乗って事故を起こした場合、怪我をする確率は約11%。そこから安全性を高めることで、怪我の確率は加速度的に減り、2009年式のボルボのモデルであれば、事故を起こしても怪我をする確率は2%から2.5%まで減少しているのです」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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