デンソーは東京オートサロン13にユニークな商品を展示した。「クール&ウォームクッション」がそれで、車内はもとより、オフィスでも人気を呼んでいるという。
そのクッションは、夏は涼しく、冬は暖かいという2つの機能が一つになったもの。座席の下にファンがついており、そこから涼しい空気は座面と背面に送り出される。これによって、夏場によくある背中のムレや太ももの汗ばみを抑える。反対に寒いときは、座面太もも部分のヒーターが座席を暖めるようになっている。
「熱線と涼しい空気をしっかり分ける構造にしなければいけないので、つくるのに苦労しました」と同社関係者は話す。開発のきっかけは、同社と取引をしていた会社から事業を引き継いだこと。その会社は夏用の涼しい風を送れるクッションをつくり、デンソーに納めていた。
ところが、その会社は事業方針でクッションの製造をやめることになってしまった。「結構人気があったので、うちでやることにしたのです。ただ、涼しいだけでは面白くないので、暖かくなる機能もつけようとなったのです」と同社関係者は説明する。
その狙いは見事に当たり、ディーラーやカー用品店で人気商品になっているという。そして最近、オフィスでもそのクッションが活躍し始めた。特に女性の間で、冷え症にいいと人気になっているのだ。
ちなみに価格はオープン価格だが、カー用品店では1万2000~3000円で売られているという。今年の冬は日本列島に寒気が居座り、寒い日が続いている。このようなクッションがあると、間違いなく快適にいられそうだ。