ルノー・ジャポンは、『ルノー・メガーヌGTライン』をマイナーチェンジして12月6日から全国のルノー正規販売店で販売すると発表した。
新型メガーヌGTラインは、従来の5ドアハッチバックに加え、クーペのような流麗なシルエットを持つエステートの、2種類のボディタイプを設定する。
ルノーのレース活動を担当し、スポーツモデルの開発、生産も行っているルノー・スポールが、日常の使い勝手を損なうことなくスポーティーさを高めたチューニングをシャシーに施した。
メガーヌGTラインのフロントマスクは、鋭く切れ上がった流線形のヘッドランプから続くラインで形作られる大きなフロントグリル、新装備のLEDポジションランプによってスポーティーさを強調。
ハッチバックに対して60mm長いホイールベースと240mm長い全長を持つエステートは、機能性を犠牲にせずに、直線と曲線、ボディパネルとガラスの面積、プレスラインを巧みに組み合わせ、躍動感やスポーティーさを感じさせるデザインにまとめた。
フロントからリアにかけて上がってゆくシルエットを作り出す、高い位置のベルトラインとショルダーライン、ルーフラインから大きく傾斜するリアウィンドウ、後方に向かうにつれて上下幅が狭まるサイドウインドウのデザインなどは、クーペのような流麗なシルエットに仕上げた。ユニークなブーメラン形状をしたリアライトユニットは、水平方向に走るリアバンパーのラインと、リアゲートのプレスラインとの相乗効果で、ボディをより幅広く見せ、スポーティーさを強調する効果がある。
リアディフューザー、マルチスポーク17インチホイールなどの装備もスポーティーさを際立たせている。
ノーマルモデルに比べて全高を10mm低くし、ロール剛性が高められた結果、よりダイナミックなドライビングプレジャーを感じられる走りを実現する。
マクファーソンフロントサスペンションを採用したサブフレームは、直径62mmの2本円筒状のリンクによってサイドメンバーに連結されている。これによって横方向の剛性が向上、ステアリングの正確性が向上した。アンチロールバーの直径は22.5mm。
トレーリングアーム形式のリアサスペンションのアクスルには、メガーヌ・ルノー・スポールと同じパイプ形状のものを採用した。リアアクスルは、高剛性ながら、マルチリンク形式のサスペンションシステムに比べて軽量。リアアクスルとボディの接合部に使われている、2種類の性質の違うゴムが組み合わされたブッシュは、リアサスペンションの動きを妨げることなく、不快な振動を抑える。
フロントブレーキには直径280mmのベンチレーテッドディスクが、リアには260mmのディスクを採用した。
インテリアは、ダッシュボードフィニッシャーに配されたレッドラインと、レザーステアリングに施されたレッドステッチが室内の大きなアクセントとなっている。レザーステアリングの形状も、メガーヌ・ルノー・スポールと同じものに変更、スポーティーな印象を強調した。メガーヌ・ルノー・スポールの本国標準仕様と同じ、サイドサポートが張り出したダークカーボンのファブリックと、レザーのコンビシートは、コーナリング時に体をしっかりと保持する。
室内の静粛性を向上させるため、ドアとテールゲートの形状の最適化と密閉度の向上、ボディパネル内部空間への遮音材の装着、エンジンルームと室内を区切るバルクヘッドに1ピース構造の遮音板を装着する。ダッシュボード表面にはノイズを抑える効果のある柔らかな素材を使用している。
ハッチバックの荷室は372リットルの容量を備える。センターコンソールボックス、フロントアンダーフロアボックス、前後ドアポケットに合計31リットルの収納スペースが設けられている。エステートの荷室容量は486リットルで、リアシートを倒した状態なら約1600リットルまで拡大する。ハッチバックと同様の収納スペースも確保した。
エンジンは、最高出力140ps/6000rpm、最大トルク19.9kgm/3750rpmの2リッターガソリンエンジン(M4R)を搭載する。このエンジンは、2000rpmで最大トルクの87%を発生するため、低回転でもレスポンスに優れる。コンロッド、ピストン、バルブの軽量化、アルミのシリンダーブロックの採用、複合材料の使用などにより軽量化した結果、エンジン重量は、1.6リッターエンジン並みに抑えた。
組み合わされるトランスミッションは、レスポンスの良い6速マニュアルモード付CVTで高速、精密な制御により、あらゆる走行シーンに対応する。
安全装備では、ルノーとボッシュが共同開発したアンダーステアコントロールロジックを搭載した横滑り防止装置(ESP)や緊急時ブレーキアシストシステム(EBA)、電子制御制動力配分システム(EBD)付ABSなどを装備する。
価格はハッチバックが268万円、エステートが278万円。