トヨタ自動車の豊田章男社長は11月8日、バンコク市内で日本人記者団と懇談し、設立50周年を迎えたタイトヨタについて「トヨタの先輩諸氏が本当にタイのためになることをやろうと、難しい決断を積み重ね、今日がある」と述べた。
豊田社長は「ひと言で50年というが、半世紀は大変長い。この間、(1997年の)経済危機、そして昨年の洪水といろいろなことがあった」と、タイ事業の歴史を振り返った。半世紀を経たことで「サプライヤー基盤も絶大なものになり、お客様の保有台数も大変な数字になった」と評価。
そのうえで「タイの多くの方々に支えられたからこそ今日を迎えられた。トヨタに対するこの期待をこれからも裏切らないようにと、決意を新たにした」と語った。
同日表明した、タイでの生産能力を100万台に拡充する計画については「1台1台を積み上げること。その結果として100万台も見えてくる」とし、現時点では時期を明示するよりも、着実に取り組んでいくことが重要との考えを示した。