【新聞ウォッチ】自動車各社、インドネシアに熱い視線…トヨタは第3工場検討

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トヨタ・アギア(ジャカルタモーターショー12)
  • トヨタ・アギア(ジャカルタモーターショー12)
  • トヨタブースのようす(ジャカルタモーターショー11)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年10月23日付

●インドネシアに第3工場、トヨタ、15年稼働目指す(読売・8面)

●世界4位の車市場狙え(読売・8面)

●プリウス電源家電に使える、100Vコンセント設置(読売・8面)

●自動車取得税廃止は不適当、地方財政審が意見書(読売・9面)

●景況、ほぼ全域悪化、中国の減速など響く、日銀地域報告(朝日・7面)

●国交省調査、通学路30%歩道なし、「簡易整備」だけ12%(毎日・1面)

●時代を駆ける、内山田竹志、プリウス手探りの連続(毎日・28面)

●20兆円追加緩和要求、政府、日銀に景気刺激圧力(産経・1面)

●資産8000万以上、日本2位、40億円、富裕層は中国2位(東京・7面)

●インドネシア牙城固め、自動車普及で市場膨らみ商機、日系メーカー、エコカー優遇策にらみ新小型車を投入(日経・7面)

2億4000万人を超えて世界第4位の人口を抱えるインドネシア。高い経済成長を続ける一方で、自動車の保有台数は1000人当たり40台と、隣国のタイの150台と比べると普及率は低い。その有望市場に日系自動車メーカーが生産能力を増強したり、低価格車の投入を準備したりと攻勢を強めているという。

きょうの東京が「インドネシア牙城固め、自動車普及で市場膨らみ商機」というタイトルで、日系メーカーのインドネシア戦略を詳しく報じている。

タイトルに「牙城固め」としているのは、日系メーカーが「もともと販売シェアの9割以上を握る」(東京)からだ。昨年の販売シェアは、トヨタ自動車が35%、ダイハツが15%とほぼ半分を占める。

そんな中、きょうの読売は「市場が急拡大しているインドネシアに3か所目の車両工場を建設する検討に入った」と取り上げている。先週末には、トヨタ情報に強い一部のローカル紙が同様の記事を報じていたが、それによると「新興国向け小型車『エティオス』シリーズや『ヤリス(日本名ヴィッツ)』、『ヴィオス』などの小型車を生産。生産能力は年10万台規模で、2015年をめどに稼働する」としている。

トヨタの戦略は、ASEAN最大の自動車市場に成長したインドネシアでの投資を拡大し、東南アジアでの地位を磐石なものにする狙いがある。

ただ、これまではタイに比べて日系メーカーのインドネシア進出が遅れていた背景には、「宗教の違い」を指摘する声もある。タイが日本同様の仏教に対し、インドネシアはイスラム教が中心だからだ。しかし、海外メーカーも魅力的な市場として攻勢を強めており、宗教などの壁を乗り越えるには、現地化の加速がリスク回避のポイントになる。

《福田俊之》

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