デンソーは、自動車用としては世界最大の表示サイズとなるTFT液晶ヘッドアップディスプレイ(HUD)を開発。10月22日から26日まで開催される「第19回ITS世界会議ウィーン2012」に出展する。
HUDとは、運転に必要な各種情報をフロントガラスに表示させるもので、運転中のドライバーは視線を大きく移動させることなく情報を得ることができる。
今回デンソーが開発したHUDは、自動車の走行スピードや道路の制限速度といった基本的な情報の表示に加え、車載カーナビゲーションシステムや画像センサーと連携。進行方向を矢印で表示する「レーンガイダンス」や、センサーが検知した車両前方にいる歩行者の存在をドライバーに知らせるための表示を行うことができる。これらの情報は実際の風景に重ね合わせて表示するため、ドライバーはより早く、直感的に情報を入手することができる。
さらに、各種表示の位置、色調など、ドライバーの運転を妨げないことに配慮しているほか、まぶしい太陽光のもとでも視認性を保つため、ディスプレイの輝度を従来比で約2倍に向上させた。表示サイズはドライバーからの距離が2mで約10インチ。自動車用としては世界最大となる。
なお、製品化の時期は2015年頃を予定している。