時をさかのぼること20年、ポルシェ、ランチアの両ワークス・チームの襲来に沸いたWEC JAPAN。
あの伝説のレースが24年振りに富士スピードウェイに帰ってきた。ル・マン24時間の覇者アウディとサンパウロ6時間を制したトヨタの激突に注目が集まる。
史上初のハイブリッド決戦となった今年のル・マン24時間を制したのはアウディ『R18 e-tronクワトロ』だった。ハイブリッドをコア・テクノロジーと『TS030ハイブリッド』で挑むトヨタとしては何としてもお膝元の富士でお返しをしたいところだろう。
両車の実力は伯仲している。ルマンでは信頼性に不安を見せたトヨタはその後のシルバーストーンで見事修正しアウディに肉薄。続くサンパウロではアウディ勢を終始リードし念願の今季初優勝を果たした。続くバーレーンではアクシデントによりリタイアを喫したものの、直前までアウディとデッドヒートを繰り広げた。
また日本人ドライバーの活躍にも期待が高まる。3戦振りにトヨタのステアリングを握る中嶋一貴に加え、佐藤琢磨の参戦も急遽決定した。
スポーツカー・レース初参戦の琢磨が駆るのはもちろんホンダ・エンジン搭載車だ。LMP2クラスにも中野信次と井原慶子というタレントが顔を揃えた。
果たして日曜日、6時間後のチェッカーを歓喜で迎えるのはどのチーム、ドライバーか。