プジョー『208』は“RE-GENERATION”というコンセプトのもと、全く白紙から発想したモデルである。
そのデザインは、「2010年にジル・ヴィダルというデザイナーがトップに来て、新体制が始まりました。そして、『SR1』という2ドアクーペのコンセプトカーを2010年のジュネーブショーに出しました。このモデルをモチーフとしながら、208はデザインされたのです」と語るのは、プジョー・シトロエン・ジャポンマーケティング部プジョープロダクトマネジャーの水谷昌弘さん。「そのエッセンスをフロントグリルや、サイドのキャラクターラインなど随所に盛り込んだ、(新体制としての)初めてのモデルに近いと思います」と話す。
昨年日本にも導入された『508』は最初のフローティンググリルであった。しかし、「508のデザインは(新体制の)少し前から始まっていたので、この208が本当にピュアに彼の想いが詰まったモデルなのです」と水谷さん。
また、エクステリアデザイナーは、このデザインについて“躍動感”というキーワードを使ったという。「これは、プジョーが常に持っているもので、2年前にブランドスローガンも“Motion & Emotion”としました。つまりは走らせてナンボ、見ているだけでなく、サスペンションの良さや、ハンドリングの良さをぜひ体感して欲しいと、(デザインでも)止まっていてもまさに動き出さんとするような躍動感がシャープなラインに出ているかなと思うのです」。また、「ここ最近、安全性の面で、側面衝突や、クラッシャブルゾーンを作らなければいけないなどという制約があり、ここ何世代かシャープな感じが消えていたように感じるのですが、それがちょっと戻ってきたのかなと思います」と語った。