欧州の自動車最大手、フォルクスワーゲングループは9月19日、ドイツのオズナブリュック工場において、傘下の高級スポーツカーメーカー、ポルシェの新型『ボクスター』の生産を開始した。
これまで新型ボクスターは、ポルシェの主力工場であるドイツ・ツッフェンハウゼン工場で生産。しかし、『911』シリーズも生産する同工場は、世界的な販売好調でフル稼働状態にあった。その負担を軽減する目的で、フォルクスワーゲングループのオズナブリュック工場に、ボクスターの生産の一部を移管する運びになった。
オズナブリュック工場はドイツ北西部に位置し、フォルクスワーゲングループが2009年、経営破綻した旧カルマンから買収した工場。その後、製造ラインを改修し、2011年3月から、新型『ゴルフ カブリオレ』を組み立てている。
フォルクスワーゲングループは今後、オズナブリュック工場をオープンカーなど、グループ内で比較的少量な生産車の工場に位置づける計画。フォルクスワーゲングループのマルティン・ビンターコルン取締役会長は、「オズナブリュック工場におけるボクスターの生産は、フォルクスワーゲンとポルシェが共に急成長している証」とコメントしている。