日産自動車は7月16日、横浜市で報道関係者向けに新型『ノート』の世界初公開イベントを開いた。日本で9月に発売した後、順次、北米や欧州、アジアなどで車名の異なるシリーズを展開する。
新型ノートは、エンジンを従来の1.5リットルから1.2リットルにダウンサイズし、新開発のスーパーチャージャー搭載型と『マーチ』にも搭載している自然吸気型の2タイプとした。JC08燃費はそれぞれ、25.2km/リットルと22.6km/リットルで、スーパーチャージャーの方は、国内では1リットル以上のガソリン車で最高の燃費を確保している。
アイドリングストップ装置、副変速機付きCVTと合わせて燃費性能を高めた一方、動力は「現行モデルの1.5リットル車並みの加速性能をもたせた」(開発担当の岸一昭・パワートレイン主管)という。
また、新開発エンジンは直噴式のミラーサイクル方式を採用。併せて熱効率の向上、ポンピングロスの低減、機械的なフリクションの低減といった多方面からの燃費改善にアプローチした。
たとえば熱効率の向上では、圧縮比を過給式のエンジンとしては非常に高いレベルの12.0に設定した。このため、高圧縮によるノッキングの抑止を狙い、熱伝導率の高いピストンリングやナトリウムを封入した排気バルブなど、燃焼室の冷却を高める先端的な技術を採用している。