フェラーリのフラッグシップたる、『F12ベルリネッタ』のデザインは、フェラーリのDNAである、“機能性”、“スポーティネス”、“革新性”、“エレガンス”さが表現されている。
まず機能性について、フェラーリS.p.Aプロダクト・マーケティングマネージャーのアンドレア・バッシ氏は、「フェラーリはmスタイルとエアロダイナミクスの開発は、引き算でやっているのです」と話す。
「例えば、ウイングを追加するとダウンフォースは増えますが、ボディスタイルにうまくマッチしないでしょう。つまり、エアロダイナミクスは出来るだけ、このクルマのスタイルを意識して、追加の要素というものを加えることなく実現しようと考えたのです」とする。
次に、スポーティネスという点では、「フロント部は力強いデザインのグリルを活用し、V12エンジンの冷却を行っています。また、ヘッドライトに組み込まれたガイドライト技術とLEDによって強烈な存在感を発揮しています」。
革新性は、「カムテール理論(空気力学の理論。リアをストンと切り落としたようなデザインにすることで空気抵抗を減らすもの)を機能的に再解釈し、リアデュフェーザーと統合しました。さらに、リアのTシェイプの中心にF1にインスパイアされたフォグランプを装着しました」という。
最後に、エレガンスさは、「エクステリアでは足元の20インチのリムの形状が際立った点でしょう」とし、インテリアでは、「ポルトローナフラウ社製のレザーを使うことでこのエレガンスさを醸し出しています」と語った。