日産自動車の中国合弁会社である東風汽車有限の中村公泰総裁は5日、横浜市の日産グローバル本社で会見し、4月に中国での独自ブランドとして発売したヴェヌーシア『D50』の現地系部品の調達比率が35%に達したと明らかにした。
日産ブランド車の5%から大幅に引き上げ、コスト低減につなげた。ヴェヌーシアの第1弾として発売したD50は、『ティーダ』の旧モデルをベースに開発したセダンで、中国のエントリーユーザーを開拓する戦略車となる。
価格は6万7800元(約85万円)からと、同等クラスの日産ブランド車よりは2~3割安く設定している。コスト低減のため、労務費の割安な東風日産の鄭州工場で生産する一方、中国の地場サプライヤーからの部品調達拡大も進めた。
中村総裁によると、例えばリヤコンビネーションランプは同等モデルの日産車に採用しているものより、4割のコスト低減ができたという。中村総裁は「地場メーカーからの調達拡大は、非常に厳しいプロセスだったが、将来は日産ブランドにも使える可能性がある」と話した。