「新テクノロジー、新生活」をテーマとした、第20回広州国際モーターショーが2022年12月30日に開幕した。これに対して、東風日産は公式WeChatで自社の出展状況を紹介、その電動化戦略を明らかにした。
「日産」ブランドの電動化戦略は2車種のみ、苦境の現れか
東風日産は、世界最大の自動車市場における年末総決算として、広州モーターショーは中国全国各地で進む順調な生産回復の傾向に伴い、自動車業界の力強い復調を解き放つシグナルとなる、と指摘。先日、累計販売台数1500万台となった東風日産は、今回のショーでも傘下のフルナインナップを展示。東風日産の構成は、「日産」ブランド、中国独自ブランド「ヴェヌーシア」、中国製造「インフィニティ」となっている。
この三つのブランドの協調性をより高め、それぞれの電動化戦略の実行スピードを速めていく、とした。このうち、日産ブランドはBEVとe-POWERのデュアル・ラインを維持し、これを中心に電動化を進めていく。
2023年には、すでに販売を開始している二駆長距離版・四駆高性能版(それぞれ通常・最高グレードがあり、合わせて4グレード)の『アリア』(艾睿雅)について、通常航続距離版をリリース予定であることを明らかにした。現在はいずれも高性能かつ航続距離が長いため、価格帯がほぼラグジュアリーの27.28~34.28万元(約519~652万円)となっているアリアで、正直中国における競争力は弱いが、通常航続距離版がどの程度販売価格を抑えることができるかが鍵となりそうだ。
また、新型『エクストレイル』e-POWERも2023年中に発売する。e-POWERの設定は中国において現在までに『シルフィ』のみとなっており、バリエーションを増やす。