【新聞ウォッチ】トヨタ「小量で安くつくる」、目から鱗の生産技術を公開

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年4月25日付

●エコカー補助金申請額1週間で180億円、6〜7月終了の可能性(読売・8面)

●トヨタ、PHV中国発売前倒し(読売・8面)

●EVコードレス充電、IHI、15年に実用化予定、磁場活用まず三菱車に(朝日・11面)

●北京モーターショー欧州メーカー富裕層照準(産経・10面)

●トヨタ、ライン見直し投資4割減(産経・10面)

●企業業績今期回復へ、震災・タイ洪水克服(日経・1面)

●需要変動対応へトヨタ先端技術「小量でも安く」生産(日経・9面)

ひとくちコメント

トヨタ自動車が愛知県豊田市の元町工場内にある最先端の生産技術を報道陣に公開した。

豊田章男社長が就任以来、口を酸っぱくしながら提唱する「いいクルマづくり」に取り組むためのもので、生産現場で長年培われた匠の技とコンピューターによる先端技術を融合させた創意工夫の生産技術の革新が中心。「シンプル・スリム」、「変種変量」「ネットシェイプ」「高付加価値」の4つをキーワードとしている。

元町工場で開いた説明会で、新美篤志副社長は「2002年以降、年間50万台を超えるほどの増加で推移したが、その間の技術革新は少なく、リーマン・ショックで生産が落ちるとラインがお荷物になった」ことを反省し、「少量でも安くつくる競争力のある技術革新に取り組むようになった」と述べた。

「競争力のあるづくり」では、生産変動にフレキシブルに対応できる伸縮可能な最終組立ライや人間と“協働”できるロボット、さらに、これまで29トンもあったエンジン用金型を5トンまで軽量化させた省エネ型マシンの導入など目から鱗の新技術が盛りだくさん。

ボディパネルの加工技術では、複雑な造形やシャープなラインも自由自在に描ける手法などを披露。顧客のニーズにあったオンリーワンのオリジナルデザインの“マイカー”も可能になるという。

コンピューターの画面ばかりを眺めていても「いいクルマ」はつくり続けられないという反省もあったようだ。

《福田俊之》

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